八神くんのお気に入り

はい。


さっきの女の子との差!!



やっぱり八神、莉子の事気に入ってるね〜。


あからさまに扱いが違うわ。




ふふ。



緩む口元を手で隠し、莉子の隣に行った。


「大丈夫?」

「うん…八神くんが助けてくれたから…」

「そっか。良かったね」


そう言って私は莉子の肩を叩いた。


ニヤニヤするから、無意識に叩く力が強くなっていたみたいで



「痛い痛い」


莉子の言葉に叩く手を止めた。


「あ、ごめん」




私はさっきから一言も話さない原田くんをチラッと見た。



もしかしてだけど…



「原田くんもいるの?」

「いたら悪いかよ」


怠そうに答えた原田くんは、愛想のカケラもない。


< 145 / 511 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop