八神くんのお気に入り

「初めて?」

俯いてる私の顔を覗き込む銀髪の彼。


さっきまで着ていた学ランが……ない。


上着を脱いでるのを見ると、逃げられない恐怖に襲われる。



本当に…本当に…

私…ヤっちゃうの…??


目が合わせられなくて視線を逸らす。




その瞬間、腕を引かれ部屋の中へと連れて行かれた。




「きゃっ」


トンッと優しくベットに倒される。


その上にまたがる銀髪の彼。



う、嘘


心臓が爆発するんじゃないかってくらいドキドキしてる。



「震えてる」


そう言った銀髪の彼は私の指にキスをした。


「やっ」


ビックリしてその手を引っ込める。



「怖い?」


真っ直ぐ見つめる瞳に、また視線を逸らす。




ビクッ



銀髪の彼が黒のセーラー服越しに私の胸を触ったんだ。


「やっ」

「良かった。あいつが触ってたら嘘がバレてたわ」


なっ…!


だからあの時庇ってくれたって言うの?!



ひどいっ!


私は逃げるように顔を横に逸らした。


< 24 / 511 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop