八神くんのお気に入り
「初めて?」
俯いてる私の顔を覗き込む銀髪の彼。
さっきまで着ていた学ランが……ない。
上着を脱いでるのを見ると、逃げられない恐怖に襲われる。
本当に…本当に…
私…ヤっちゃうの…??
目が合わせられなくて視線を逸らす。
その瞬間、腕を引かれ部屋の中へと連れて行かれた。
「きゃっ」
トンッと優しくベットに倒される。
その上にまたがる銀髪の彼。
う、嘘
心臓が爆発するんじゃないかってくらいドキドキしてる。
「震えてる」
そう言った銀髪の彼は私の指にキスをした。
「やっ」
ビックリしてその手を引っ込める。
「怖い?」
真っ直ぐ見つめる瞳に、また視線を逸らす。
ビクッ
銀髪の彼が黒のセーラー服越しに私の胸を触ったんだ。
「やっ」
「良かった。あいつが触ってたら嘘がバレてたわ」
なっ…!
だからあの時庇ってくれたって言うの?!
ひどいっ!
私は逃げるように顔を横に逸らした。