八神くんのお気に入り

「ねぇこっち見て」

そう言った銀髪の彼は、無理やり私の顔を真っ直ぐ向けてキスを落とした。


「んっ」


すぐに離れた唇。


私は両手で口を隠した。



嘘…。


キス…しちゃった。


私のファーストキス



視界が涙でぼやけてくる。


ずっと我慢してたのに…


少しでも涙が出てくると止まらなかった。




最強と言われてる銀髪の彼と関わるのは怖かった。


彼女のフリって何をしたらいいのかわからなかった。


喧嘩が始まりそうだったときはどうしようかと思った。



思い出せば思い出すほど、苦しくて、次から次へと涙が出てくる。


< 25 / 511 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop