八神くんのお気に入り
そんなこと言われたら、八神くんに…
少しでも…
「……」
少しでも可愛いく見られたいって思ってしまって…。
少し頑張っちゃうのは…
変かなぁ…??
そう思うと今からドキドキしちゃって…
私は恥ずかしくなってきて頭を落とした。
「莉子ー?早くしなさーい」
再び聞こえたお母さんの声に、私は顔を上げ、急いで下に降りた。
「あら。可愛いじゃない」
リビングに行ってすぐ、お母さんにそんなことを言われた。
「ほんと!?」
「ほんとよ。デート?」
なんて言いながら、私の浴衣を持ってニヤニヤしてるお母さん。
「違うっ…!菫と行くの!」
「あらあら。ムキになっちゃって」
ふふふ
って笑うお母さんは何だか楽しそうで。