八神くんのお気に入り
溢れる涙を、銀髪の彼は舐め出した。
「や、やだ」
「初めてだった?」
抵抗するんだけど力が強すぎてビクともしない。
「やっ離してっ…!」
抵抗しても止まらない涙に、銀髪の彼は舐め続けるんだ。
「んっ」
またキスが落ちてくる。
顔を動かして唇を離そうとするんだけど、追いかけてくる銀髪の彼。
「はっ」
息が苦しい。
「っはぁっ」
唇が離れた瞬間、これでもかってくらい息を吸う。
「やっと泣き止んだ」
っ…!
「息乱れすぎ。初めてだったんだ?」
チュッとおでこにキスが落ちてきた。
「おまえ可愛いな」
ポツリとそう呟いた銀髪の彼。
「名前、何?」
「あ、あおっ、葵ぃ…」
「また泣く」
零れた涙をペロッと舐める銀髪の彼。
「おまえの名前聞いてんの」