八神くんのお気に入り
1度だけドキッと大きく鼓動が鳴る。
それに私は頭を振った。
違う…。
八神くんがあんなこと言ったから、変に意識しちゃってるだけで…好きとか…そんなんじゃ…。
“もう我慢しねぇから”
また八神くんの言葉を思い出しては、
ドキドキして…。
うぅ…
花火大会が近付くに連れ、ずっとこんな調子の私。
考えれば考えるほど
早く花火大会の日にならないかなって思って…
八神くん今何してるのかなって、考えちゃったりする…
うぅ…。
頭の中にいる八神くんが、なかなか離れない…
そんな私を見て、お母さんは後ろで笑っていた。