八神くんのお気に入り

「やぁ」

舐め続ける銀髪の彼と、いけない事してるみたいで嫌だ。


「教えて?」

「葵ぃ」

「まだ言う」

クスクスと笑い声が聞こえる。


「今キスしてんのは葵じゃねぇよ。俺はおまえにキスしてんの」


優しく、甘い声へと変わっていく。


「フリは終わり。名前教えて?」



いけない事をしてるのと、

銀髪の彼の甘い声に…


さっきからドキドキが止まらない。



「こ、小早川…莉子」

「小早川、莉子か」


そう囁いて再びキスが落ちてきた。



その唇はすぐに離れて、頬から首に移動して行った。


シュルッと音を立てて、スカーフで作ったリボンが外される。


「や、やめっ」


や、やだよぉ。



「うっ、うぅ〜」

「また泣いてる」


銀髪の彼は両手で私の顔を持ち至近距離で視線を絡ませた。


「怖い?」


素直に返事をしていいのかわからない。


怒んないかな?


大丈夫かな??



「そんな困った顔すんなよ」


そう言って、起き上がった銀髪の彼は私から離れた。



「可愛いすぎ」


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