八神くんのお気に入り

その瞬間、八神くんの手が私の視界を暗くした。


「バカッ!受け入れんな!」

「み、見えない…!」



手を動かして、隙間から見えた八神くんの顔は赤くなってて私は目を疑った。



う、嘘…



睨んでるんだと思う…。

でも赤くなってる八神くんの顔は、全然怖くなくて…ドキドキしてしまう。



そんな顔…するんだ…。




観念したのか、八神くんは手を離し、私の頭をワシャワシャした。


その手が少し乱暴で…照れ隠しなんだってすぐにわかった。



「バーカ」


そう言った八神くんは、私の唇に触れた指を愛おしそうにキスをした。



ドキッ





もうっ…!



八神くんのバカ…




八神くんの行動1つ1つにドキドキして…



キャパオーバーしちゃいそうだよ…



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