八神くんのお気に入り
「別に」
フイッとそっぽを向いた八神くん。
不機嫌だったり、やたら佐々木くんの事聞いてきたり……まるでやきもち妬いてるみたいだよ…
え?
「やき…もち…?」
つい口から出てしまった言葉に、八神くんはギロリと鋭い視線を向けた。
でも、怖くない…。
八神くんの顔が…少しだけ赤くなってる事に気付いたから。
照れ隠しなんだって……そう思ったから。
「あーもう!見るな」
ほっぺが段々赤く染まっていく八神くんに目が離せなくなる。
もっと、見たい……。
なんて思うのはダメかな…?
ジーッと八神くんを見つめていると、不意に八神くんの瞳が私を捉えた。
ドキッ
その顔はもう赤く無くなってる。
「…っ」
そんな真っ直ぐ見つめらたら……恥ずかしくなっちゃう…。