八神くんのお気に入り

「そう言う菫は?」

「え?私?」

「いつも夫婦喧嘩してるじゃん…」

「……」


菫の顔を見ると、薄暗くてよく見えないけどムッとしてるような照れてるような…。


「やっぱり!!」

思わず大きい声を出してしまった私に、菫の肩がビクッと跳ねた。


「応援してるよー!良いコンビだと思ってるから」

「それ褒めてる?」

「褒めてる褒めてる!」



「ふふ」

私達のやり取りに笑い出した雛ちゃん。


「私ね、田中くんのこと好きなんだぁ…」


「「えっ!?」」

「何そのカミングアウト!」

目をまんまるにした菫。

驚きを隠せないのは私も同じで。



「この2人だったら知られても良いかなぁって」


クスクス笑いながら雛ちゃんも布団から出た。



「何それ嬉しすぎる」

「あ!でも心当たりあるかも!」

「え?どこどこ??」


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