八神くんのお気に入り
でも、八神くんに会いたいし……
「い、行ってみようかな……」
「よし。その意気よ!ちょうど今日、私部活行くから」
「えっ!?」
「え、何?そんな驚く?」
だって……いきなりすぎて、まだ心の準備が……。
うぅ。
後で八神くんの教室に行ってみよう。
そんな私を見て、全てお見通しなのか菫は笑っていたんだ。
────…
食堂に着いた私は菫の分の席も取るために、椅子に座り隣の席にお弁当を置いた。
ん?あれって……
人混みの中ビニール袋を持って歩いて来る人。
「佐々木くん!」
「あ、小早川さん」
私を見てニッコリ笑う佐々木くんは相変わらず爽やかで。
「食堂で会うなんて珍しいね?」
「今日はちょっと寝坊してコンビニ寄る暇が無かったんだ」