八神くんのお気に入り
「このお花…小さい頃によく花占いしたなって…思って…」
「花占い?」
「“好き”、“嫌い”って言いながら花びらをちぎって占う…」
「ふーん」
やっぱり男の子だもんね。
興味ないか…。
「ねぇ、花占いしてみてよ」
少し嬉しそうな八神くんの言葉に、頭の中で?がいっぱい浮かんだ。
「誰と???」
「俺と」
「????」
余計に言ってる意味がわかりません。
八神くん?
…何で?
「“小早川さんが俺を好きになるか”って言う占い」
「……へ?」
私が、八神くんを…??
いや、無い無い。
「ちょっとムカついた」
そう言った八神くんは口をへの字に曲げていた。
「へ?!」
「今あり得ないって思っただろ?」
ひっ!
バレてる!!