八神くんのお気に入り
「いいから取り敢えずやってみろって」
そう言った八神くんは、半強制的に花占いを開始させた。
「好きになる」
プチッ
「好きにならない」
プチッ
「好きになる」
プチッ
白いマーガレットの花びらは無惨に地面へとバラまかれていく。
せっかく貰ったのに…
「好きにならない」
プチッ
「好きになる」
プチッ
「好きにならない」
プチッ
「好きになる」
プチッ
「好きにならない」
プチッ
「好きになる」
プチッ
「好きにならない」
プ──…
あ…
最後の1枚だ…。
“好きにならない”の花びらをちぎった。
残ったのは
“好きになる”花びら。
「好き…」