八神くんのお気に入り

「こっちは遊びだったのに、彼女として紹介したいって重すぎるわ」

「ひど〜い。あんなに一緒にいたのに」


笑い声が聞こえるのに、私にとって笑う要素が1つもなくて……。



「でも良かったわ。どうやって楓から逃げようかと悩んでる時に事故にあったんだもん。神様は私に味方してくれてる♡」

「時々あんたが怖いわ。車に引かれたって言うのにそんなこと言うんだもん。前後の記憶無いんでしょ?」

「まぁね。でもそのおかげで彼女にならないまま、また堂々と楓に会えるし」

「こわ〜い」


「で、これからどーすんの?」

「そうね〜何か楓に変な虫がついてるから駆除しなきゃ」

「言い方!」

「きゃははっ殺虫剤撒く?」


変な虫……きっと私のことだ……。



「私と楓、身体の相性良いみたいだからヤれば目を覚ますわ」



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