八神くんのお気に入り
「遊びって言いながらも葵、必死じゃん」
「バカね。楓イケメンなんだから離すのは勿体ないじゃない」
「出たキープ発言」
「さっそく行くの?」
「ええ。中庭で待ち合わせしてるの。楓から声をかけてくれたのよ」
「へぇ〜まだ好きなのかもね」
「重っ」
笑い声が再び廊下に響き渡った。
「あ、まだ残ってたのか?そこの3人ちょっと手伝って欲しいんだが」
「えーやだよー」
「せんせーめんどくさーい」
「すぐ終わるから」
「私、行ってくるよ」
「え?葵今から会う約束してるんでしょ?」
「ちょっとくらい待たせても平気よ」
「まだ好かれてるからって余裕だね〜」
「手伝ってくれたら早く終わるのよ??」
「はいはい」
ゾロゾロと階段を降りていく3人の後ろ姿が見えなくなるまで見つめた。