八神くんのお気に入り
「良いなぁ〜親公認かぁ……」
「次は菫の番だね!」
「え、」
あ、噂をすれば……
「こんなとこで何してんの?って、小早川さん来てんじゃん」
原田くんが隣に来ると、心なしか菫の顔が赤くなっていた。
へへ。
「認めてもらえたの」
「へぇ……昨日の夜が良かったんじゃねぇの?」
「は?何で知ってんだよ?」
八神くんは驚きを隠せずにいた。
「偶然その道通った。てか、格好つけ過ぎだろ」
「うるせぇ」
大好きな3人に会えて、
またいつもの日常に戻れて良かった。
八神くんとの出会いは最悪だったけど、あの出会いが無かったら今こんなふうに笑えてなかったと思う。
八神くんから逃げてきた原田くんは私のそばに来て、耳打ちした。
「小早川さん、相当気に入られてるから覚悟しといた方がいいよ」