八神くんのお気に入り
バタバタと走る音が聞こえて来た。
騒ぎを聞いて先生が駆けつけて来たのかな??
良かった。
これで菫は無事だ。
ガターン!!!
さっきの音とは比べものにならないくらい大きな音に、ビックリして閉じていた目を開けた。
倒れた机。
そこには、
八神くんがいた。
え…?
「やべ」
「こいつ今日来てなかったんじゃ…」
ものすごいスピードで来た八神くんは、言い終わる前に殴りかかっていた。
ガッターンッ
机目掛けて倒れ込んだ先輩は、すごい力で殴られたのか吹っ飛ばされていた。
「おい立てよ」
倒れた先輩の胸ぐらを掴んでいる。
「こんなんで終わりじゃねぇだろ?」
八神くんの目が笑ってない。
怖い。
これが…噂で聞いてた最強的な強さなんだ…。