八神くんのお気に入り
そうでなくても、こんな怖い人達と絡みたくないのに。
でも断ったら絶対殺される。
「あーもう行くぞ!」
「へ?!」
私の腕を引いて教室から出て行く銀髪の彼。
「行ってらー」
残された彼らは、そう言って私達2人を見送った。
ガッチリと掴まれた私の腕。
引く力が強すぎて、銀髪の彼自身のスピードで走ってるせいか、足がついてけない。
これ以上は転ける。
そう思った私は恐怖なんか忘れて声をかけていた。
「まっ、待って!」
「はぁ?」
私の言葉に止まってくれた銀髪の彼。
でもその顔は私を睨んでいる。
ひ〜。
やっぱり怖い。