八神くんのお気に入り

────…



全校生徒、体育館に集まり終了式が始まった。


集まる時に八神くんの姿を探したんだけど、見つけられなかった。


銀色の髪の毛だからすぐにわかると思ってたんだけどなぁ…



そんな事を考えてると、校長先生の長い話もいつの間にか終わってた。




体育館からゾロゾロと生徒が出てきて教室に移動する。




私達のクラスがある4階の廊下を歩いてる時だった。



「っ!!」


私は窓にへばりつき、外を見た。


2棟の3階…八神くんが歩いていたんだ。




「莉子!」


菫がカバンを持って私のところに走ってきた 。



「行ってきな」


そう言った菫はカバンを差し出した。


「先生には上手いこと誤魔化すから」

「菫…」


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