3LDK、バス・トイレ・〇〇付き
第7話
結界
━━ここは、なつきとまなみが住んでいるアパート。
二人は、テレビを見ていた。
「なつき…。」
まなみが声を掛けた。
「何?」
なつきは、まなみを見た。
「先にシャワー浴びてもいい?」
と、まなみが訊いた。
「うん、いいよ。」
と、なつきは頷いた。
「ありがとう。」
そう言うと、まなみは部屋に戻った。
━━暫くして、まなみは着替え等を持って出て来た。
そして、脱衣所へと向かった。
まなみは、着ていたシャツのボタンに手を掛けて、外そうとした。
「?」
まなみは、何か視線のようなものを感じた。
━━その時!!
「キャー!」
浴室の方から、悲鳴が聞こえたので、なつきは急いで浴室へと向かった。
「ま、まなみっ!」
と、なつきが脱衣所に駆け込んだ。
━━そこには、へたり込んでいるまなみと、虎之助達がいた。
「ど、どうしたの?」
と、なつきが訊いた。
「シャワー浴びようとして、服を脱ごうとしたら、コイツらが覗いてたの!」
と、まなみは言った。
「え!?」
と、なつきは目を丸くした。
「い、いえ、我々は別に…。」
と、虎之助が弁解した。
「じゃ、何でここにいるの?」
なつきは、幽霊を睨みつけた。
「そ、それは、ぐ、偶然…。」
と、虎之助はしどろもどろした。
「いかがなされましたか?」
悌二郎が現れた。
「悌二郎君。」
なつきは悌二郎を見て、
「虎ちゃん達が、まなみの着替えを覗いたのよ。」
と言った。
━━いつの間にか、なつき達は、悌二郎を“悌二郎君”、虎之助を“虎ちゃん”と呼んでいた。
「え!?」
悌二郎は虎之助を見て、
「虎之助殿、誠か?」
と訊いた。
「違う、悌二郎。」
虎之助も悌二郎を見て、
「本人に偶然なのだ。」
と言った。
「もし本当に偶然でも、困るなぁ…。」
と、なつきは言った。
「……。」
悌二郎は少し考えてから、
「松平様…。」
と、なつきを見た。
「何?」
なつきも悌二郎を見た。
「この近くに神社がございます。
そこで、“御札(おふだ)”を貰って来て下され。
その御札を立ち入られたくない部屋の壁の4面に貼って下されば、我々は立ち入り出来なくなります。」
と、悌二郎が言った。
「何でもっと早く教えないのよ、エロガキ!」
と、まなみが文句を言った。
「申し訳ございませぬ。」
悌二郎は、頭を下げて、
「以前、ここにいた方達は、すぐに出ていてってしまったので、このような事は、我々も初めてなのです。」
と答えた。
「あぁ、そういう事…。」
と、なつきも納得した様子。
━━確かに、幽霊とこんなに会話をする生身の人間も珍しいだろう。
「分かったわ。」
と、なつきは幽霊達を見て、
「私達の各部屋と、浴室、トイレの4ヵ所、全部で16枚用意するわね。」
と言った。
━━翌日、なつきとまなみは、御札を買いに行った。
その御札を、なつきとまなみの各部屋、浴室、トイレの4部屋の壁4面に貼り付けた。
「ねぇ、なつき…。」
と、まなみがなつきを見た。
「ん?」
なつきもまなみを見た。
「私、御札とか信じないタイプなんだけど、こんな紙切れで効くのかな?」
と、まなみは不安そう。
「私も、御札とかは信じてないけど、とりあえず、様子を見ましょう。」
と、なつきは言った。
━━ここは、まなみの部屋。
二人で御札を貼り終えたところだ。
《バチッ!》
と、部屋の外から音がした。
『いってぇ!』
と、部屋の外で声がした。
二人は、まなみの部屋を出た。
━━そこには、倒れて痛がっている幽霊がいた。
「き、効いてる…。」
と、まなみは呟くように言った。
「う、うん…。」
なつきは頷いた。
「なんか、コンビニの前とかにある、蚊を除けるブルーライトみたいな音だったね…。」
と、まなみが言った。
「確かに…。」
と、なつきも納得している様子。
御札の結界の効力は、なかなかのようだ…。
二人は、テレビを見ていた。
「なつき…。」
まなみが声を掛けた。
「何?」
なつきは、まなみを見た。
「先にシャワー浴びてもいい?」
と、まなみが訊いた。
「うん、いいよ。」
と、なつきは頷いた。
「ありがとう。」
そう言うと、まなみは部屋に戻った。
━━暫くして、まなみは着替え等を持って出て来た。
そして、脱衣所へと向かった。
まなみは、着ていたシャツのボタンに手を掛けて、外そうとした。
「?」
まなみは、何か視線のようなものを感じた。
━━その時!!
「キャー!」
浴室の方から、悲鳴が聞こえたので、なつきは急いで浴室へと向かった。
「ま、まなみっ!」
と、なつきが脱衣所に駆け込んだ。
━━そこには、へたり込んでいるまなみと、虎之助達がいた。
「ど、どうしたの?」
と、なつきが訊いた。
「シャワー浴びようとして、服を脱ごうとしたら、コイツらが覗いてたの!」
と、まなみは言った。
「え!?」
と、なつきは目を丸くした。
「い、いえ、我々は別に…。」
と、虎之助が弁解した。
「じゃ、何でここにいるの?」
なつきは、幽霊を睨みつけた。
「そ、それは、ぐ、偶然…。」
と、虎之助はしどろもどろした。
「いかがなされましたか?」
悌二郎が現れた。
「悌二郎君。」
なつきは悌二郎を見て、
「虎ちゃん達が、まなみの着替えを覗いたのよ。」
と言った。
━━いつの間にか、なつき達は、悌二郎を“悌二郎君”、虎之助を“虎ちゃん”と呼んでいた。
「え!?」
悌二郎は虎之助を見て、
「虎之助殿、誠か?」
と訊いた。
「違う、悌二郎。」
虎之助も悌二郎を見て、
「本人に偶然なのだ。」
と言った。
「もし本当に偶然でも、困るなぁ…。」
と、なつきは言った。
「……。」
悌二郎は少し考えてから、
「松平様…。」
と、なつきを見た。
「何?」
なつきも悌二郎を見た。
「この近くに神社がございます。
そこで、“御札(おふだ)”を貰って来て下され。
その御札を立ち入られたくない部屋の壁の4面に貼って下されば、我々は立ち入り出来なくなります。」
と、悌二郎が言った。
「何でもっと早く教えないのよ、エロガキ!」
と、まなみが文句を言った。
「申し訳ございませぬ。」
悌二郎は、頭を下げて、
「以前、ここにいた方達は、すぐに出ていてってしまったので、このような事は、我々も初めてなのです。」
と答えた。
「あぁ、そういう事…。」
と、なつきも納得した様子。
━━確かに、幽霊とこんなに会話をする生身の人間も珍しいだろう。
「分かったわ。」
と、なつきは幽霊達を見て、
「私達の各部屋と、浴室、トイレの4ヵ所、全部で16枚用意するわね。」
と言った。
━━翌日、なつきとまなみは、御札を買いに行った。
その御札を、なつきとまなみの各部屋、浴室、トイレの4部屋の壁4面に貼り付けた。
「ねぇ、なつき…。」
と、まなみがなつきを見た。
「ん?」
なつきもまなみを見た。
「私、御札とか信じないタイプなんだけど、こんな紙切れで効くのかな?」
と、まなみは不安そう。
「私も、御札とかは信じてないけど、とりあえず、様子を見ましょう。」
と、なつきは言った。
━━ここは、まなみの部屋。
二人で御札を貼り終えたところだ。
《バチッ!》
と、部屋の外から音がした。
『いってぇ!』
と、部屋の外で声がした。
二人は、まなみの部屋を出た。
━━そこには、倒れて痛がっている幽霊がいた。
「き、効いてる…。」
と、まなみは呟くように言った。
「う、うん…。」
なつきは頷いた。
「なんか、コンビニの前とかにある、蚊を除けるブルーライトみたいな音だったね…。」
と、まなみが言った。
「確かに…。」
と、なつきも納得している様子。
御札の結界の効力は、なかなかのようだ…。