3LDK、バス・トイレ・〇〇付き
第8話
黒い影
━━2018年10月8日。
「じゃ、行ってくるね。」
とまなみは言った。
「うん。」
なつきはまなみを見て、
「私も、もう少ししたら出るわ。」
と答えた。
「なつきは撮影だっけ?」
とまなみが訊いた。
「今日は打ち合わせだけだから、早く帰ると思うよ。」
と、なつきが答えた。
「私も今日はノー残業デーだから早く帰れそう。」
と、まなみは微笑した。
「なら夜ご飯、外で食べない?」
と、なつきが訊いた。
「いいよ、じゃあ、帰る時に連絡するね。」
と、まなみは言った。
そして、まなみは部屋を後にした。
しばらくして、なつきも部屋を後にした。
━━二人がアパートから出て行くのを、電柱の陰から見ている男がいた。
━━突然、黒い人魂のような物がフワフワと流れて来て、その男にぶつかった。
「うっ!」
呻き声を上げて、その男は倒れた。
━━時刻は、19時を過ぎた頃…。
なつき達が住んでいるアパート。
今日は、打ち合わせだけの為、なつきは昼過ぎには帰宅していた。
《プルルルル》
なつきの携帯が鳴った。
「もしもし。」
なつきが電話に出た。
『なつき、私だけど…。』
と、電話の声━━まなみが言った。
「まなみ、どうしたの?」
と、なつきが訊く。
『電車が人身事故で止まっちゃったみたいなの…。』
まなみは疲れたように、
『今日は遅くなりそう…。』
と言った。
「え、そうなの?」
なつきは少し間をおいて、
「分かったわ、気を付けて帰って来てね。」
と言った。
少し言葉を交わしてから、なつきは電話を切った。
《ピンポーン》
突然、呼鈴が鳴った。
「はい。」
なつきは、インターホン越しに返事をした。
カメラのない、受話器タイプのインターホンだ。
『済みません、警察の者ですが、近くで事件がありまして、お話を伺いたいのですが…。』
男の声が、インターホン越しに聞こえて来た。
「あ、はい、少しお待ち下さい。」
と言って、なつきはインターホンを切った。
なつきは鍵をあけて、ドアを開いた。
━━その瞬間!!
外側からドアが勢いよく開いた!!
「!?」
なつきが驚いたと同時くらいに、男の蹴りがなつきの腹部に入った!!
「うっ…。」
なつきは思わずよろけた。
なつきは中学生の頃まで空手をやっていて黒帯(初段)であるが、10年近くも空手をやっていないうえに、不意打ちを食らった為、避ける事が出来なかった。
「へへへ。」
男は、不気味に笑った。
━━今朝、なつき達を電柱の陰から見ていた男だ。
「……。」
なつきは、腹部をおさえながら後ずさりした。
そして、自分の部屋へと逃げ込んだ。
男も後を追って来た。
部屋のドアを閉めたが、鍵が付いていないタイプのドアなので、手で押さえるしかなかった。
男の力には勝てず、ドアを開けられてしまった。
なつきは部屋の奥へと後ずさりした。
《バチッ!》
その男が、部屋に入ろうとした瞬間、大きな音がなった。
「!?」
なつきには、この音に聞き覚えがあった。
「うっ…。」
男は一瞬、痛がった。
「な、何で!?」
なつきは呟くように言った。
━━そう、幽霊達が結界に、引っかかる時と同じ音なのだ。
しかも、この男は、多少痛がりながらも結界を突破して部屋の中に入って来た!!
この男の正体は…!?
「じゃ、行ってくるね。」
とまなみは言った。
「うん。」
なつきはまなみを見て、
「私も、もう少ししたら出るわ。」
と答えた。
「なつきは撮影だっけ?」
とまなみが訊いた。
「今日は打ち合わせだけだから、早く帰ると思うよ。」
と、なつきが答えた。
「私も今日はノー残業デーだから早く帰れそう。」
と、まなみは微笑した。
「なら夜ご飯、外で食べない?」
と、なつきが訊いた。
「いいよ、じゃあ、帰る時に連絡するね。」
と、まなみは言った。
そして、まなみは部屋を後にした。
しばらくして、なつきも部屋を後にした。
━━二人がアパートから出て行くのを、電柱の陰から見ている男がいた。
━━突然、黒い人魂のような物がフワフワと流れて来て、その男にぶつかった。
「うっ!」
呻き声を上げて、その男は倒れた。
━━時刻は、19時を過ぎた頃…。
なつき達が住んでいるアパート。
今日は、打ち合わせだけの為、なつきは昼過ぎには帰宅していた。
《プルルルル》
なつきの携帯が鳴った。
「もしもし。」
なつきが電話に出た。
『なつき、私だけど…。』
と、電話の声━━まなみが言った。
「まなみ、どうしたの?」
と、なつきが訊く。
『電車が人身事故で止まっちゃったみたいなの…。』
まなみは疲れたように、
『今日は遅くなりそう…。』
と言った。
「え、そうなの?」
なつきは少し間をおいて、
「分かったわ、気を付けて帰って来てね。」
と言った。
少し言葉を交わしてから、なつきは電話を切った。
《ピンポーン》
突然、呼鈴が鳴った。
「はい。」
なつきは、インターホン越しに返事をした。
カメラのない、受話器タイプのインターホンだ。
『済みません、警察の者ですが、近くで事件がありまして、お話を伺いたいのですが…。』
男の声が、インターホン越しに聞こえて来た。
「あ、はい、少しお待ち下さい。」
と言って、なつきはインターホンを切った。
なつきは鍵をあけて、ドアを開いた。
━━その瞬間!!
外側からドアが勢いよく開いた!!
「!?」
なつきが驚いたと同時くらいに、男の蹴りがなつきの腹部に入った!!
「うっ…。」
なつきは思わずよろけた。
なつきは中学生の頃まで空手をやっていて黒帯(初段)であるが、10年近くも空手をやっていないうえに、不意打ちを食らった為、避ける事が出来なかった。
「へへへ。」
男は、不気味に笑った。
━━今朝、なつき達を電柱の陰から見ていた男だ。
「……。」
なつきは、腹部をおさえながら後ずさりした。
そして、自分の部屋へと逃げ込んだ。
男も後を追って来た。
部屋のドアを閉めたが、鍵が付いていないタイプのドアなので、手で押さえるしかなかった。
男の力には勝てず、ドアを開けられてしまった。
なつきは部屋の奥へと後ずさりした。
《バチッ!》
その男が、部屋に入ろうとした瞬間、大きな音がなった。
「!?」
なつきには、この音に聞き覚えがあった。
「うっ…。」
男は一瞬、痛がった。
「な、何で!?」
なつきは呟くように言った。
━━そう、幽霊達が結界に、引っかかる時と同じ音なのだ。
しかも、この男は、多少痛がりながらも結界を突破して部屋の中に入って来た!!
この男の正体は…!?