追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
『アイリーンは俺のプリンセスになる、大切な女性だ。だから、どんな手段でだろうと、俺が彼女を守るのは当然のこと』
「……もし、あなたがその姿のままだったら? 獣姿では、彼女をプリンセスには出来ませんよ」
『そんなのはいらぬ心配だ。俺は、ずっとこの姿でなんかいない。すぐにまた、人型に戻る。そうして俺は、彼女をプリンセスにする』
奴の目をジッと見つめ、俺は不安な本音に強がりの鎧を被せて告げた。
不思議なことに、同じ聖獣同士だからか、他の者には鳴き声としか認識されない俺の声が、こいつには正しく届いた。
「そうですか。ですが、大事なことをお忘れですよ。あなたが人型になれても、彼女はあなたのプリンセスにはならない。何故なら、彼女は私のプリンセスになるからです」
『馬鹿を言えっ――!』
聞き捨てならない奴の発言に、体毛がビリビリと逆立った。
「はははっ。その姿で、そういきり立たないでくれ。……ですが、そうですね。すべては彼女の心ひとつ。私は負ける気などありませんよ。私が彼女を手に入れても、噛みつかないでくださいね」
「……もし、あなたがその姿のままだったら? 獣姿では、彼女をプリンセスには出来ませんよ」
『そんなのはいらぬ心配だ。俺は、ずっとこの姿でなんかいない。すぐにまた、人型に戻る。そうして俺は、彼女をプリンセスにする』
奴の目をジッと見つめ、俺は不安な本音に強がりの鎧を被せて告げた。
不思議なことに、同じ聖獣同士だからか、他の者には鳴き声としか認識されない俺の声が、こいつには正しく届いた。
「そうですか。ですが、大事なことをお忘れですよ。あなたが人型になれても、彼女はあなたのプリンセスにはならない。何故なら、彼女は私のプリンセスになるからです」
『馬鹿を言えっ――!』
聞き捨てならない奴の発言に、体毛がビリビリと逆立った。
「はははっ。その姿で、そういきり立たないでくれ。……ですが、そうですね。すべては彼女の心ひとつ。私は負ける気などありませんよ。私が彼女を手に入れても、噛みつかないでくださいね」