追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
「範囲内というわけでは……。ただし、あなたが窓を割って突入せざるを得なかったのです。その状況を鑑みれば、尋常ならざるなにかが起こったのだろうとは思っていました」
『そうか。それから、もしかすればこれも薄々疑念を感じているかもしれんが、前王妃の死に関しても、相当にきな臭いぞ』
「……詳しく、教えていただけますか?」
俺は、ノアールがアイリーンに聞かせた疑念を隠さずに話した。耳を傾ける奴の表情は、とても苦いものだった。
全て聞き終えると、奴は静かに頷いて、ゆっくりと口を開いた。
「時間は経ってしまっていますが、もう一度魚の入手ルートを中心に洗い直しをしてみます」
『ああ。遠い国の近海には、一定の部位にだけ猛毒を持つ魚もいるらしい。そこらへんを調べてみるといいかもしれん』
「はい、そのように指示します。……母は、救えませんでした。けれど今日は、あなたのおかげで、弟の命が救われました。本当にありがとう」
クロフはそう言って、ためらいなく頭をさげた。
こいつはいつも、俺に上から目線で物を言い、上から目線で物を寄越す、鼻持ちならない性悪オオカミだ。
『そうか。それから、もしかすればこれも薄々疑念を感じているかもしれんが、前王妃の死に関しても、相当にきな臭いぞ』
「……詳しく、教えていただけますか?」
俺は、ノアールがアイリーンに聞かせた疑念を隠さずに話した。耳を傾ける奴の表情は、とても苦いものだった。
全て聞き終えると、奴は静かに頷いて、ゆっくりと口を開いた。
「時間は経ってしまっていますが、もう一度魚の入手ルートを中心に洗い直しをしてみます」
『ああ。遠い国の近海には、一定の部位にだけ猛毒を持つ魚もいるらしい。そこらへんを調べてみるといいかもしれん』
「はい、そのように指示します。……母は、救えませんでした。けれど今日は、あなたのおかげで、弟の命が救われました。本当にありがとう」
クロフはそう言って、ためらいなく頭をさげた。
こいつはいつも、俺に上から目線で物を言い、上から目線で物を寄越す、鼻持ちならない性悪オオカミだ。