追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
一筋の光となって空を駆る気高いプリンスの姿に、凛々しい人型のカーゴが重なる。カーゴは強く熱く、私だけを一心に見つめていた。萌ゆるようなグリーンの瞳に、心の内側まで丸裸にされてしまうような錯覚が浮かぶ。
あぁ、カーゴ――!
「ぅわぁあああっっ!!」
護衛官の叫び声を聞いたと思った。ほぼ同時に、私を苛む息苦しさはなくなった。
大きな物音がしていたような気もするが、その時なにが起こっていたのかは、あまりよくわかっていない。堰き止められていた呼気が戻ったことで、私は激しい咳の発作に襲われていたからだ。
咳の発作が治まった時、私はプリンスのやわらかな胸に抱き締められていた。咳き込んでいる間、プリンスがずっと背中をさすってくれていた。
「……もう、大丈夫よ。ありがとう、プリンス」
心配そうに私を覗き込むグリーンの瞳に向かって囁けば、プリンスはホッと表情を緩ませた。
その時、プリンスのモコモコの毛皮越しに、人の足らしきものがチラリと見えた気がした。え?と思ったけれど、すぐにプリンスが体の位置をずらしてしまい、それ以上は見られなかった。
……ううん。私はなにか、見間違いをしたみたい。
あぁ、カーゴ――!
「ぅわぁあああっっ!!」
護衛官の叫び声を聞いたと思った。ほぼ同時に、私を苛む息苦しさはなくなった。
大きな物音がしていたような気もするが、その時なにが起こっていたのかは、あまりよくわかっていない。堰き止められていた呼気が戻ったことで、私は激しい咳の発作に襲われていたからだ。
咳の発作が治まった時、私はプリンスのやわらかな胸に抱き締められていた。咳き込んでいる間、プリンスがずっと背中をさすってくれていた。
「……もう、大丈夫よ。ありがとう、プリンス」
心配そうに私を覗き込むグリーンの瞳に向かって囁けば、プリンスはホッと表情を緩ませた。
その時、プリンスのモコモコの毛皮越しに、人の足らしきものがチラリと見えた気がした。え?と思ったけれど、すぐにプリンスが体の位置をずらしてしまい、それ以上は見られなかった。
……ううん。私はなにか、見間違いをしたみたい。