追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
「アイリーン、君は俺のことを大好きだと、俺に会えるのを待っていたと、そう言ってくれるんだな! だが、俺はもっと君が大好きで、君以上に大切なものなどない! 吊り橋が分断した時は、君が落ちてしまうんじゃないかと思い生きた心地がしなかった。……君が無事で、本当によかった!! どんな理由があろうと、俺はもう、絶対に君から離れない。片時だって、君を離してなどやるものか!!」
 口づけが解けると、カーゴはグリーンの瞳をキラキラと輝かせ、真っ直ぐに叫んだ。
 たしかに、私はカーゴに「会えるのを待っていた」と言った。だけど「大好き」というのは、プリンスに対して伝えた言葉だったような……?
 一瞬だけ脳裏に過ぎったけれど、カーゴから想いの丈を熱くぶつけられれば、心の温度は否が応にも高まった。
「なにより、君のキスが俺の獣の呪いを解いた! やはりアイリーン、君は俺のプリンセスだ――!」
 え!? ……プリンセスって、それは、ちょっと待って!?
 だって、私の望む「スローライフ」と「プリンセス」は、果たして両立できるのだろうか……。
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