追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
ちなみに、この瞑想こそ変化マスターのため、俺が奴から受けた指示だ。物凄く自信なさげに指示された瞑想に、不安やら疑念やら、若干感じるところはあったが、こちらは指導を乞う立場。それらの感情にはグッと蓋をして、俺は奴の指示通り、月明りに照らされた宮殿裏庭で瞑想を行っていたのだ。
「変化のコントロールをマスターするため、集中力を高めている」
『えー!?』
集中を乱されたことに少しの煩わしさを覚えながら、ぞんざいに答えれば、チビオオカミは素っ頓狂な声をあげた。
『そんなに頭でっかちに考えなくていいと思うけど。えっとね、ただ想像すればいいんだよ。獣型になりたいときは、自分がふわふわの毛皮に包み込まれていく感じ。ほら、想像してみて?』
なんだと? 想像するだけ、だと……?
疑心暗鬼ではあったが、試しに想像してみれば――。
――ポポンッ!
……まさか、うそだろう!? 俺は肉球に転じた四本の足で愕然と立ち竦んだ。
『あ、そうそう! 上手上手~!』
背中の上では、チビオオカミがぺちぺちと手を叩きながら、変化の成功を褒めていた。
『……おい、性悪オオカミ。どういうことだ?』
「変化のコントロールをマスターするため、集中力を高めている」
『えー!?』
集中を乱されたことに少しの煩わしさを覚えながら、ぞんざいに答えれば、チビオオカミは素っ頓狂な声をあげた。
『そんなに頭でっかちに考えなくていいと思うけど。えっとね、ただ想像すればいいんだよ。獣型になりたいときは、自分がふわふわの毛皮に包み込まれていく感じ。ほら、想像してみて?』
なんだと? 想像するだけ、だと……?
疑心暗鬼ではあったが、試しに想像してみれば――。
――ポポンッ!
……まさか、うそだろう!? 俺は肉球に転じた四本の足で愕然と立ち竦んだ。
『あ、そうそう! 上手上手~!』
背中の上では、チビオオカミがぺちぺちと手を叩きながら、変化の成功を褒めていた。
『……おい、性悪オオカミ。どういうことだ?』