追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
そうして次の瞬間、ポポンッ!っと小気味いい音を上がったと思ったら、ノアール様は人型に転じていた。
「僕の獣姿は、吊り橋の時に兄様にバレちゃってたから、変化できることは皆に打ち明けるつもりだった。だけどね、母様の件を父様たちに話そうって思えたのは、君のおかげ。君に聞いてもらって、それでなんだ」
脳内には、特大の疑問符が浮かんでいた。
「でも、私はただ聞くしかできなくて……」
……そう。私はノアール様に打ち明けられても、なにか対策が取れたわけでも、具体的な行動に移れたわけでもない。
自分の無力さを痛感し、ずっと歯がゆく思っていたのだ。
「うん。だけど聞き終わった君は、全部被害妄想かもしれないって不安がる僕に、『あなたが、おかしいわけがない』って、『不安に思わなくて、大丈夫』ってこう言ってくれた。その言葉に、どんなに救われたことか……。少なくとも僕に、父様や兄様に打ち明けようって、決意させるには十分だったよ」
「よかった……。これで、少なくともノアール様がひとりで思い悩むことがなくなりますね。本当によかったです!」
ノアール様がトンッと踏み出したと思ったら、私の胸に飛び込んだ。
「僕の獣姿は、吊り橋の時に兄様にバレちゃってたから、変化できることは皆に打ち明けるつもりだった。だけどね、母様の件を父様たちに話そうって思えたのは、君のおかげ。君に聞いてもらって、それでなんだ」
脳内には、特大の疑問符が浮かんでいた。
「でも、私はただ聞くしかできなくて……」
……そう。私はノアール様に打ち明けられても、なにか対策が取れたわけでも、具体的な行動に移れたわけでもない。
自分の無力さを痛感し、ずっと歯がゆく思っていたのだ。
「うん。だけど聞き終わった君は、全部被害妄想かもしれないって不安がる僕に、『あなたが、おかしいわけがない』って、『不安に思わなくて、大丈夫』ってこう言ってくれた。その言葉に、どんなに救われたことか……。少なくとも僕に、父様や兄様に打ち明けようって、決意させるには十分だったよ」
「よかった……。これで、少なくともノアール様がひとりで思い悩むことがなくなりますね。本当によかったです!」
ノアール様がトンッと踏み出したと思ったら、私の胸に飛び込んだ。