追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
目を丸くする私に、国王様はフッとクロフによく似た笑みをこぼし、握っていた手を解いた。
「レ、レオナルド陛下、大変お世話になりました!! クロフも、ノアール様も、本当によくしてもらって、ありがとう! あの、それでは馬車がもう出るようですので、私はこれで失礼します――っ!!」
私は手が解かれたのをこれ幸いと、口早に叫ぶと脱兎のごとく馬車に乗り込んだ。国王様がクツクツと肩を揺らして笑っているのが、開け放った車窓から見えた。
ルークが手綱を取る馬車が、ゆっくりと走り出す。宮殿前に立つ三人に、私は羞恥と居た堪れなさから顔を真っ赤にして、ペコペコと会釈を繰り返した。
国王様はそんな私に向かい、気さくに手を振ってくれていたけれど、クロフとノアール様はなにごとか考えているようで、揃って難しい顔をしていた。
「……父上、申し訳ありませんが、またしばらく王宮を空けさせていただきます。今、彼女と行かなければ、私は一生後悔することになるでしょう。どんなに止められても、私は行きます」
え!? 今、なんて?
「レ、レオナルド陛下、大変お世話になりました!! クロフも、ノアール様も、本当によくしてもらって、ありがとう! あの、それでは馬車がもう出るようですので、私はこれで失礼します――っ!!」
私は手が解かれたのをこれ幸いと、口早に叫ぶと脱兎のごとく馬車に乗り込んだ。国王様がクツクツと肩を揺らして笑っているのが、開け放った車窓から見えた。
ルークが手綱を取る馬車が、ゆっくりと走り出す。宮殿前に立つ三人に、私は羞恥と居た堪れなさから顔を真っ赤にして、ペコペコと会釈を繰り返した。
国王様はそんな私に向かい、気さくに手を振ってくれていたけれど、クロフとノアール様はなにごとか考えているようで、揃って難しい顔をしていた。
「……父上、申し訳ありませんが、またしばらく王宮を空けさせていただきます。今、彼女と行かなければ、私は一生後悔することになるでしょう。どんなに止められても、私は行きます」
え!? 今、なんて?