追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
苺カフェが、モフモフカフェに――!
苺カフェは現在、モフモフカフェの様相を呈している。
チラリとテラス席に目をやれば、白と黒のモフモフがお客様の人気を二分して、盛り上がっていた。
……四メートルの白黒モフモフの共演をこの目で見られるなんて、あぁ、幸せすぎる。
「交代するわ。お昼をとってきてちょうだい」
これまでお昼ご飯は、お客様が途切れたタイミングで簡単に済ませていた。だけど、二匹のモフモフがカフェに居つくようになり、カフェは終日大盛況で客足が途切れない。
「すみません。いってきます」
そのため、ここ最近はシーラさんに交代してもらい、お昼休憩に出るようになっていた。
……さて、今日のお昼はどうしよう。久しぶりに、コイキ食堂でかつ丼でも食べようかしら。
私はお昼ご飯のあれやこれやに考えを巡らせながら、カフェの裏口を出た。
昼時のコイキ食堂は、多くのお客様で賑わっていた。
「かつ丼をお願いします」
私はちょうどよく空いた店内奥のテーブル席に着くと、迷わずにかつ丼を注文した。
「あいよ! アイリーンちゃんには特別に、カキフライもサービスだ!」
「わぁっ! 嬉しい!」