追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
「……あ! もしかして、おかずのやり取りとか、お嫌だったでしょうか。ううん、むしろ丼ぶりごと交換しちゃった方がよかったのかな。……どっちにしても、私ってば伺いもせず、勝手にごめんなさい」
固まる男性を目にして、私は青くなって謝罪した。
「それは違います! そんなことはありません!」
私の謝罪に、男性はハッとしたように顔をあげて否定した。
「あなたからカキフライを分けてもらえて、こんなに嬉しいことはありません。ありがとう、いただきます」
カキフライを掴み上げると、男性はサクッと一口で頬張る。
「あぁ、とても美味しい」
男性が、とろけるように笑う。漂う色香に、クラリとした。
……あれ?
ここでふと、「旅装」「黒髪に紫目」「美貌の青年」というキーワードに既視感が過ぎった。十中八九、私が男性と会ったのは初めて。一度でもこんな美貌の男性と顔を合わせたら、忘れるわけなどない。
ならば、いったいどこで……っ、あ――っ!! わかった、思い出した――!
転生前に『桃色ワンダーランド2』の発売告知で見たんだ! たしか攻略対象の某国王子様が、こんなキーワードで紹介されていたっけ。
固まる男性を目にして、私は青くなって謝罪した。
「それは違います! そんなことはありません!」
私の謝罪に、男性はハッとしたように顔をあげて否定した。
「あなたからカキフライを分けてもらえて、こんなに嬉しいことはありません。ありがとう、いただきます」
カキフライを掴み上げると、男性はサクッと一口で頬張る。
「あぁ、とても美味しい」
男性が、とろけるように笑う。漂う色香に、クラリとした。
……あれ?
ここでふと、「旅装」「黒髪に紫目」「美貌の青年」というキーワードに既視感が過ぎった。十中八九、私が男性と会ったのは初めて。一度でもこんな美貌の男性と顔を合わせたら、忘れるわけなどない。
ならば、いったいどこで……っ、あ――っ!! わかった、思い出した――!
転生前に『桃色ワンダーランド2』の発売告知で見たんだ! たしか攻略対象の某国王子様が、こんなキーワードで紹介されていたっけ。