追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
藪から棒になんだ? 解せない物言いに俺が小首を傾げて見れば、ルークはやわらかに目を細めた。
「お前は本音では、彼女をラファーダ王国になんて行かせたくないと思ってる。だけど、彼女のラファーダ王国行きの決断を否定しない。彼女の意思を尊重し、その安全に出来得る限りの手を尽くす」
……そんなのは、当然のことだ。
俺はアイリーンが好きだから、彼女にも俺だけを見て欲しいと思う。俺だけを見て、俺だけに優しい笑みを向けて欲しい。本当は黒オオカミの話になんか、耳を傾けて欲しくなかった。けれど一方で、アイリーンが黒オオカミの話を「知ったことか」と一蹴したら、それはそれで残念に思ったに違いないんだ。
……それで、俺は気づいた。どうやら俺は、分け隔てなく皆に優しいアイリーンが好きなのだと……。
ならば俺は、最大限彼女の安全に気を配り、彼女の決断を見守るしかないじゃないか。
「カーゴ、やっぱお前はすげえや」
わっ!? ルークが俺の心の内を、どこまで読み取ったのかはわからない。
けれど、普段はモフモフ欲求など皆無のはずのルークが、珍しく俺の首まわりをワシャワシャと撫でまわす。
「お前は本音では、彼女をラファーダ王国になんて行かせたくないと思ってる。だけど、彼女のラファーダ王国行きの決断を否定しない。彼女の意思を尊重し、その安全に出来得る限りの手を尽くす」
……そんなのは、当然のことだ。
俺はアイリーンが好きだから、彼女にも俺だけを見て欲しいと思う。俺だけを見て、俺だけに優しい笑みを向けて欲しい。本当は黒オオカミの話になんか、耳を傾けて欲しくなかった。けれど一方で、アイリーンが黒オオカミの話を「知ったことか」と一蹴したら、それはそれで残念に思ったに違いないんだ。
……それで、俺は気づいた。どうやら俺は、分け隔てなく皆に優しいアイリーンが好きなのだと……。
ならば俺は、最大限彼女の安全に気を配り、彼女の決断を見守るしかないじゃないか。
「カーゴ、やっぱお前はすげえや」
わっ!? ルークが俺の心の内を、どこまで読み取ったのかはわからない。
けれど、普段はモフモフ欲求など皆無のはずのルークが、珍しく俺の首まわりをワシャワシャと撫でまわす。