追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
どうやらルークは、珍しい動物かなにかを見かけたらしい。
「へぇ? ……あ、それでルーク。さっきの『実は私とカーゴが』って話だけど――」
「すまん、さっきのは忘れてくれ。これ以上は肉球やら尾っぽやらで、奴からどんな攻撃を食らうか知れん。とにかく、奴のいないところで、俺の口から話すべき内容じゃなかった」
先の内容について尋ねれば、ルークは私が最後まで言い終わるより前にこんなふうに答え、それ以上続きを語ることはなかった。
その後も、ルークはブツブツとなにごとか呟きながら、時々窓の外を窺っていた。呟きはくぐもっていて、あまりよく聞こえなかったけれど、「マジか」「本当に来るとは」という単語が断片的に聞き取れた。
お昼休憩のため、私たちは小さな食堂の前で馬車を止めた。
「席に空きがあるか、先に見てくるぜ」
そう言って、ルークはヒラリと身を翻して駆けていった。
「そういえば、途中でルークが珍しい動物を見かけたらしいんだけど、クロフも気づいた?」
ふと車内でのルークとのやり取りを思い出し、車輪に馬車止めを噛ませていたクロフに水を向けてみた。
「へぇ? ……あ、それでルーク。さっきの『実は私とカーゴが』って話だけど――」
「すまん、さっきのは忘れてくれ。これ以上は肉球やら尾っぽやらで、奴からどんな攻撃を食らうか知れん。とにかく、奴のいないところで、俺の口から話すべき内容じゃなかった」
先の内容について尋ねれば、ルークは私が最後まで言い終わるより前にこんなふうに答え、それ以上続きを語ることはなかった。
その後も、ルークはブツブツとなにごとか呟きながら、時々窓の外を窺っていた。呟きはくぐもっていて、あまりよく聞こえなかったけれど、「マジか」「本当に来るとは」という単語が断片的に聞き取れた。
お昼休憩のため、私たちは小さな食堂の前で馬車を止めた。
「席に空きがあるか、先に見てくるぜ」
そう言って、ルークはヒラリと身を翻して駆けていった。
「そういえば、途中でルークが珍しい動物を見かけたらしいんだけど、クロフも気づいた?」
ふと車内でのルークとのやり取りを思い出し、車輪に馬車止めを噛ませていたクロフに水を向けてみた。