かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
「……俺って、男子校が監獄みたいで逃げ出して、うちの高校に編入してきただろう?」
「そうね」
生粋の女好きの瞬にとっては、男子校なんざ獄中のようだったようだ。
その監獄明けで、初めに出会った私にまとわりついてきた。
――まるで、扉を開いた香花ちゃんが純にまとわりつくのと同じ境遇のようだ。
「俺は、お陰でいい高校時代を送れた。音楽と――恋と、いい軌跡を踏んだ」
「そう」
「そうね」
生粋の女好きの瞬にとっては、男子校なんざ獄中のようだったようだ。
その監獄明けで、初めに出会った私にまとわりついてきた。
――まるで、扉を開いた香花ちゃんが純にまとわりつくのと同じ境遇のようだ。
「俺は、お陰でいい高校時代を送れた。音楽と――恋と、いい軌跡を踏んだ」
「そう」