かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
幼馴染で、私の初恋だった祐太という人物を、9歳の頃病気で亡くした。
以来、チェストの上には祐太の写真に紅いブリザードフラワー。
そして、青いキャンドル。ちいさなデジタル時計が、かつて、置かれていた場所。
私は毎日、あの日から毎日。
夜の7時48分から、8時11分までの、23分間。
祐太が発作で苦しみ出した時間から、亡くなった時間まで毎日祈りを捧げていた。
それこそ、9歳から15歳まで、毎日欠かさず、だった。
私は過去に囚われていた。
苦しんでなくなった祐太と一緒に苦しみ、彼を失った空虚の世界を、精気を失ったまま私は生きてきた。
それから立ち直れたのも――瞬のお陰だ。
以来、チェストの上には祐太の写真に紅いブリザードフラワー。
そして、青いキャンドル。ちいさなデジタル時計が、かつて、置かれていた場所。
私は毎日、あの日から毎日。
夜の7時48分から、8時11分までの、23分間。
祐太が発作で苦しみ出した時間から、亡くなった時間まで毎日祈りを捧げていた。
それこそ、9歳から15歳まで、毎日欠かさず、だった。
私は過去に囚われていた。
苦しんでなくなった祐太と一緒に苦しみ、彼を失った空虚の世界を、精気を失ったまま私は生きてきた。
それから立ち直れたのも――瞬のお陰だ。