かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
そのふたりは、武道館の建物の影で、抱き合っていたのだ。
それだけなら、まあ百歩譲っていいとする。
よろしくないのは、抱き合っていたのがうちの女子生徒と、おっさん先生だったのだ。
女の子の方は白い道着を着ていて、相手は白いポロシャツに紺のズボン姿で、こちらからは満月のように禿げあがった頭頂部が見えたのだ。
誰先生だ――? 私は身を乗り出して顔を見ようとした。
だけど、先生の方の顔は見えないし、チビハゲのそのシルエットの教師には見覚えがなかった。
おっさん先生は、女の子を抱きしめていて、女の子の方も同じくらいの身長ののおっさんの背中に手を回している。
誰かに見つかったらやばいよ。見られたのが私でいいけど。
ってか、私の存在に気づけよ。そして、その絡めている腕を解け。
そう念じていると、通じたのかふたりは身体を離した。
おっさんの方は、女子の顔に手をかける。
そしてふたりは、唇を重ねた――。
私に衝撃が走る。
それだけなら、まあ百歩譲っていいとする。
よろしくないのは、抱き合っていたのがうちの女子生徒と、おっさん先生だったのだ。
女の子の方は白い道着を着ていて、相手は白いポロシャツに紺のズボン姿で、こちらからは満月のように禿げあがった頭頂部が見えたのだ。
誰先生だ――? 私は身を乗り出して顔を見ようとした。
だけど、先生の方の顔は見えないし、チビハゲのそのシルエットの教師には見覚えがなかった。
おっさん先生は、女の子を抱きしめていて、女の子の方も同じくらいの身長ののおっさんの背中に手を回している。
誰かに見つかったらやばいよ。見られたのが私でいいけど。
ってか、私の存在に気づけよ。そして、その絡めている腕を解け。
そう念じていると、通じたのかふたりは身体を離した。
おっさんの方は、女子の顔に手をかける。
そしてふたりは、唇を重ねた――。
私に衝撃が走る。