かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
彼女は柔らかな笑みを見せる。
それは何だ? 何かの余裕の笑みか?
私はそう思ったけれど、気にせず、同じように微笑んで返した。
「うん。生憎、物理の補講で」
「そうなのね」
彼女は肘をつき、両手を組んで私を見据える。
「……何か言いたそうね」
「うん――私、純くんとおつきあいをしたいと思ってるんです」
私も真っ直ぐに彼女を見返した。
それは何だ? 何かの余裕の笑みか?
私はそう思ったけれど、気にせず、同じように微笑んで返した。
「うん。生憎、物理の補講で」
「そうなのね」
彼女は肘をつき、両手を組んで私を見据える。
「……何か言いたそうね」
「うん――私、純くんとおつきあいをしたいと思ってるんです」
私も真っ直ぐに彼女を見返した。