かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
 ふたりともハンバーグセットを頼み、お腹いっぱいになったところでまた向き合った。
「メンバー、部内にいないのなら、部外はいないの?」
 ふとした疑問を彼に投げかけた。
「……そっか。そうだな」
 純は肩に力が入り、すっと背筋を伸ばした。
「ちょっと楽器屋行こう」
 そう言うと彼はすっくと立ち上がり、忘れずに伝票を持ち、レジの方へとずんずん歩いて行った。
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