かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
「瞬先輩とは、仲良くしてるの?」
 ちらり、と、弓佳は純を見て言った。
 私が純に仄かな思いを寄せているとか、瞬とはもう関係を断ち切ったことは、彼女らには言ってない。
 そもそも、私は――祐太一筋で。
 幼馴染で恋人の祐太をずっと思っていて、他の友だちはいらないと思っていたほどで。
 だから、正直、こんなにも深く追及する女友だちは苦手の域だった。
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