君に出逢えたこと、忘れない。
「俺さ、美夏のこと小さい頃からずっと好きでいつも美夏のそばに居たんだ。けど、美夏は俺のことを弟としか見てない。もちろん蒼士のこともね。だけどさ、それってこっちからしたら相当きついんだよね」
海里くんは笑いながら話してくれてるけど、ほんとは泣きたいぐらい辛いってことが言葉から伝わってきた
「美夏は俺たちを守らないといけないっていう気持ちがあったのか小さい時に柔道をはじめたんだ」
そういって過去の美夏のことを話してくれた
2人を守るために柔道を始めたこと、いつも2人と一緒にいたから女子から嫌われていたこと……
さらに女子からの嫌がらせは中学に入ってからエスカレートしたらしい
周りからモテていた水瀬くんに海里くん、美夏自身もかなりの美人だから
だから私は最初、水瀬くんと海里くんが美夏と仲良いってことを知らなかったんだ
「美夏は涙愛ちゃんなら大丈夫だと思って俺たちのことを紹介したんだと思う」
「美夏っ……」
美夏は美夏で辛いことがたくさんあって、海里くんも海里くんでいつも明るく美夏に接してたけどいつも苦しかったんだね
2人は私なんかよりもとっても強い
海里くんは美夏のことちゃんと分かってて
私ももっとこれから美夏のこと知っていきたいな。