シークレットシープ
そうごまかしたけど、多分彼は、さっきの私の発言が本心だということに気付いてるんだろう。
「俺と一緒だな」
そう言って、私がフォークを持っている手を握り、それを引っ張りフォークの先にささっているワッフルを口に入れた。
「……うまいな、意外と」
「美味しいでしょ?見た目通り」
さて。
ここを出たらまず深沢君の着替えを買いに行かないとな。
それから、今日の晩御飯の材料と明日の朝ごはん。
「ね、深沢君。今日の晩御飯は何がいい?」
「ワッフル食っといて晩御飯しっかり食うのかよ」
「私はワッフル食べてるけど、深沢君は食べてないでしょ。ちゃんと作らないと」
今冷蔵庫の中、何があったかな……。
玉ねぎとかじゃがいもとかはあった気がする。
「……カレー」
「うん?」
「カレーがいい」
……そういえば。
前に深沢君がうちに来た時もカレーを作ったっけ。
「分かった。腕によりをかけて野菜刻むね」