シークレットシープ



……本当にすごいコミュニケーション能力。



「じゃあ、お言葉に甘えてチョコもらおうかな」



女の子たちが集まる机の方に、ふたりで行くとみんな満足そうに笑ってうなずいた。


なんだかんだで、チョコだけじゃなくてマシュマロももらって食べていると、



「あたし、学級委員が浦部さんじゃない他の女子だったらめっちゃ敵視してたかも!」



なんて、とんでもなく不穏な言葉が飛んできた。
びっくりして、危うく口の中に入れていたマシュマロを喉に詰まらせるかと思った。

敵視?
なんで?


ていうか、なんで私なら敵視されないの?



「あー、確かに。そーいう子、ルミ以外にもいるかもー」




不穏な発言をしたルミちゃんの声にうなずく他の女の子たち。

なぜ皆納得してる……?



「な、なんで……?」



「だってさ、笹野君女子人気ちょー高いもん」



……ああ、なるほど。
嫉妬心、っていうやつか。
同じ委員会に入ったら、自ずと接点が増えるから。



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