Flower Pink




私はなぜか一犀さんが口を開く瞬間が怖くなった。



……この嫌な予感はどこからきてるんだろう。



「桜雅は知ってるでしょう……天宮皐月です」



一犀さんがその名前を口にした途端、私はその名前を信じたくなかった。



一気に記憶が思い出したくない昔に戻って気持ち悪くなる。



「皐月……? 奏の……居候してたあいつか……って海桜? 顔色が悪いぞ?」



顔が真っ青になった私を桜雅さんが覗き込む。





< 254 / 434 >

この作品をシェア

pagetop