Flower Pink




「……暴力、ふるわれてたんですか?父親に」



一犀さんは信じられない顔をしてそう言った。



「……はい。だから皐月は父親に引き取られてからも暴力を受けてたからに違いないです……!なのに私はのうのうと香月家で暮らしていた……!」



「……海桜、落ち着け」



桜雅さんが無理矢理私を抱きしめる。



その瞬間、ブワッと涙がでた。



「……今、一犀さんから皐月の名前を聞くまで思い出そうともしなかった……!そんな皐月がSeadで頭で……!」



「……落ち着け。おまえは全部守ろうとしてただろ……それに充分辛い思いもしてきてるだろ……」



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