Flower Pink




「……私は皐月と離れたくないよ……」



「……うん、僕もやっと妹である海桜と再会できたんだ。離れたくない気持ちはあるけど僕はー……やっぱり奏がいた故郷にいたい」



そう言う皐月に私はさらに涙が溢れた。



……皐月が今日まで生きてきた原動力は奏さんなんだ。



奏さんの名前をだされたら何も言えないー……



「……それに港斗も僕にとっては兄弟のようなもんなんだ。だから港斗と一緒にこれからも生きてく」



「……皐月……」



「……あとさ、香月家に養子に入ったら長男である僕が跡取りになるじゃん。僕は跡取りは海桜でもなくて桜雅くんがいいんじゃないって思うんだけど」



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