Flower Pink




「僕は奏が死んでから桜雅くんを責めてしかいなかったから。桜雅くんの事情なんて考えもせずに」



「……うん」



「……あの時福岡まで来てくれて海桜と一緒に僕をあの父親の呪縛から解放してくれて感謝しか無かったよ。……奏が好きだった気持ちも分かる」



……ちょっと待って……



……奏さんって桜雅さんのこと好きだったの……?



「……僕はずっと子供だったから、桜雅くんからぶつかってきてくれたからもういいや。……奏が理想を描いていた未来を実現することができたし」



「……そっ……か……」



……良かったんだけど……奏さんが桜雅さんのこと好きだったことを桜雅さんは知ってるのかな……?


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