初めてのキス~sweet valentine day~
休み時間が終わり、女の子たちが自分のクラスに戻ったあと、彼の隣の席へ座る。
「いつもわりーな、山口。」
「別に平気。
相原モテモテだね。」
「は?
お前どうしたの?」
「いや、あんだけ毎日女の子たちが相原に会うためにうちのクラス来てるから、
きっとバレンタインは私のところまで
チョコレートが溢れかえるんだろうなって思っただけ。」
「お前さ......。妬いてんの?」
「ばかっ!そんなわけないじゃん!」
相原に本心を見抜かれてドキッとした。
本当は相原が女の子に囲まれてるのも見たくないし、バレンタイン当日が憂鬱でしかたない。
だって、ずっと好きだった彼に彼女ができてしまうかもしれないから。