うるせえ、玉の輿。

お互いの汗で体が濡れて、互いの吐息で体が熱くなり、そして涙が止まらない。

こんな行為を親父は私にしようとしたのか、と信じられなかったのだけど、業平が「腰を振るだけで気持ちよくなってしまうサルもいるのよ」と頭を撫でてくれた。

私は業平だけ気持ちよくなってくれたらいいよって伝えたのに、鼻を摘ままれ首を甘噛みされた。

恋人同士は、そんな悲しいこと言わない。
一緒にいる時は、同じ感情がいい。
私が幸せなら、麻琴ちゃんも幸せで満ちてほしいし。
貴方が辛いときは隣で同じ顔をさせてほしい。
貴方を玉の輿に乗せることはできなかった分、幸せに。幸せになってほしい。
私が幸せだから。

耳元で呪文のように囁かれた言葉は、愛の言葉だと知る。


私が触れたこともない奥。
誰にも見せたことのない場所に指を這わせ、ゆっくり開いてくれた。

確かに苦痛は伴うけれど、気持ちいいとは言い難かったけれど、それでも優しく愛撫してくれて痛みを和らげようといろんな場所にキスしたり、気持ちよくなる場所を探してくれた。

< 191 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop