伝えたい。あなたに。"second story"
部屋に戻った後、部屋の掃除をすることにした。



引き出しを開けては懐かしい思い出を見て、手が止まってしまうのはよくあることだ。



でもそれが、掃除の醍醐味だったりして。



懐かしいな。



たくさんの写真の中の一枚に目が止まった。



これ...



小村さんたちととった写真だった。



仲が悪かったわけじゃない。



実際に当人がどう思っていたかはわからないけれど。



もちろんその中に、彼もいた。



『ごめん...みんな。』



しばらく閉まっておくはずだった、感情が少し溢れてしまった。



写真に滲まないように、ティッシュで涙を拭った。



また、頑張らなきゃ。
泣いている暇はない。



できることを、すべきことをしなきゃ。


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