伝えたい。あなたに。"second story"
ふと目が覚める。


いつの間にか寝てたんだ。


うわ、また。


胸の違和感だ。


嫌だなあ、この感じ。


起き上がって、前のように水を飲みに行く。


ゴクッゴクッ


水は飲めるのになあ、そんなことを考えていると突然、胸がギュッと苦しくなった。


はぁ、、っ


今までとは違う、そんな気がした。


脈が飛んでるみたい。


足に力が入らなくなって、キッチンに崩れ落ちた。


パチッ


部屋の電気がつく。


『ゆうか、大丈夫?』


お母さんが気づいて起きてきてくれた。


『うん、ちょっとね。』


背中をさすってくれる。


『ソファに移動しようか。』


毛布やら湯たんぽやらあれこれと集めてくる。


『ごめんね、お母さん。』


『何言ってるの、大丈夫よ。今ホットミルク入れるから。』


少しずつ呼吸がし辛くなって、吸入薬を使う。


『ちょっと熱あるんじゃない?』


『本当?』


自分でも気付いていなかったけれど、体温計が示したのは39.4度の文字。


『もっと早く気付いてあげられなくてごめんね。』


『ううん、大丈夫。』


『明日の朝でも大丈夫?病院。』


『うん。』
< 148 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop