伝えたい。あなたに。"second story"
ふぅー。


診察室に通されて、自然と呼吸と脈が速くなるのを感じる。


大丈夫、大丈夫。


ハンカチを握って、その時を待った。


『こんにちは、よろしくお願いします。』


衛生士の女性が声をかけてきた。


ギュッとハンカチを握る私を見てか、


『大丈夫ですか?何かありましたら、すぐにお声掛けくださいね。』


ありがたい。


本当にありがたいけど、何かあったときにはもうお声掛けできないのは、自分がよくわかっている。


だめそうな時は早めに言わなきゃ。


< 166 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop